皆さんは、世界幸福度ランキングをご存知ですが?
残念ながら、日本の順位は高くありません。
2020年3月20日に発表された最新の世界幸福度ランキングで、
日本は156ヵ国中で62位。(前年は58位)
1位は3年連続フィンランドがキープ。
- そもそも幸福度の基準は何なの?
- 平和で安全である日本が先進国の中で最下位を維持し続けるのはなぜ?
- 幸福度1位のフィンランドってどんなの?
掘り下げていこうと思います。
なぜ日本は幸福度が低いの?
世界幸福度ランキングの基準
幸福度の基準ってなんなの?
幸福度の基準は以下の6つだよ!
- 人口あたりGDP(対数)
- 社会的支援(ソーシャルサポート、困ったときに頼ることができる親戚や友人がいるか)
- 健康寿命
- 人生の選択の自由度(人生で何をするかの選択の自由に満足しているか)
- 寛容さ(過去1か月の間にチャリティなどに寄付をしたことがあるか)
- 腐敗の認識(不満・悲しみ・怒りの少なさ、社会・政府に腐敗が蔓延していないか)
世界幸福度ランキング2019年版 日本の要因別順位
健康寿命 2位(74.8歳)
GDP 24位
自由度 64位
寛容さ 92位
腐敗のなさ 39位
中でも自由度、寛容さの順位の低さが目立ちます。
自由度とはどういうこと?
寛容さとはどういうこと?
人生の選択の自由度の低さ
人生で何をするかの選択の自由に満足しているか、という観点から出される自由度。
自由じゃない!と思う点をあげてみます。
- 労働時間が長い
- 残業が多い
- 有休、連休がとりづらい
- 年功序列の社会
- 家族との時間が短い
あげてみると、パッとでてくるのは仕事のことがほとんど。
仕事第一の日本では、仕事に拘束される時間が非常に長いので、その時間の中で自由な選択ができているか?満足できているか?が重要。
職場での人間関係の影響も大きい。
人間関係が良好であれば自由な選択(好きな時に有休をもらえるとか)ができ、幸福度も上がりますが…
休みたくても言いづらい
上司が残業しているので帰りづらい
産休育休が取りづらい
などの声が多く聞かれるのが現状。
私自身、過去に人間関係に悩み病んでしまったことがありました。
詳しくは>>鬱で退職して無職になってもなんとかなった話【実体験】
働き方改革で、ノー残業デーが徹底されたり、実務労働時間が管理されたりするようにはなりましたが、未だその効果は幸福度には繋がっていない様子。
寛容さの低さ
過去1か月の間にチャリティなどに寄付をしたことがあるか、という観点から出される寛容さ。
他人に対しても思いやりをもったり、自分とは違う他人を受け入れられるほどの寛容さを持っているかということ。
日本人のボランティアやチャリティなどへの関心はどうでしょうか。
- ボランティアをしたい気持ちはあるがハードルが高い
- 自分のことで精一杯で他人のことまで考える余裕がない
- 時間的に余裕がない
災害などがあれば行動するきっかけにはなるかもしれませんが、日常の生活の中で、例えば「時間があいたのでボランティアをしよう」という思考になる人はあまり多くないと思います。
関心はあるけれど行動に移せない人も多いのではないでしょうか。
仕事の中での自由度の低さと、ボランティアや寄付などがあまり身近でないことが、順位の低さに影響しているんだ!
では、1位のフィンランドはどうなのでしょうか?
なぜフィンランドは幸福度が高いの?
3年連続一位、ムーミンやマリメッコで有名なフィンランド。
お洒落なだけでなく、幸福度も高いなんて!なぜなの??
日本が64位だった「自由度」の観点から、掘り下げてみようと思います。
フィンランドの自由度
2020年1月こんな本が発売され、注目を集めました。
「フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか (ポプラ新書)
有休消化100%、1人あたりのGDP日本の1.25倍、在宅勤務3割。2年連続で幸福度1位となったフィンランドは、仕事も休みも大切にする。ヘルシンキは、ワークライフバランスで世界1位となった。効率よく働くためにもしっかり休むフィンランド人は、仕事も、家庭も、趣味も、勉強も、すべてに貪欲。でも、睡眠は7時間半以上。やりたいことはやりつつも、「ゆとり」のあるフィンランド流の働き方&休み方のコツを紹介。
電子書籍ならすぐに読めるので、チェックしてみてください。
>>電子書籍ってどうなん?紙の本を卒業すべく、まずはスマホにアプリをインストールしてみた
- 16時すぎるとみんな帰っていく
- 国民全体で共有する意識が「1日8時間、週40時間以内の勤務時間は守られるべき」とはっきりしている
- 残業を良しとしない文化
- 4週間の夏休みを取れるのが当たり前
- 効率化を重要視したワークスタイル
- 父親による育休取得期間は3週間が一般的で、80%が取得している。(5カ月間の育休を父親が取得するのは10%程度)
残業しない人=仕事ができる人という認識や、すべてにおいて効率的な働き方を徹底。
仕事よりも「自分自身」や「家族」との時間が一番大切であるという考え方。
なんとも…うらやましい限りですね。
フィンランドが1位を獲得した理由を知る上で、キーワードとなるのが『well-being(ウェルビーイング)』という考え方です。
『well-being(ウェルビーイング)』とは?
「身体的、精神的、社会的に良好な状態にある」という意味合いの概念で、職場においては、モチベーションや忠誠心などの向上も加わります。
さらには、イノベーションや創造性を生み出すにもウェルビーイングは欠かせないという認識があり、フィンランドの企業は、社員のウェルビーイング実現のために「フレックスタイムなどの柔軟な働き方、オフィス環境の改善、休憩のとり方」に注意を払っているわけです。
一人ひとりの生産性をあげるために、柔軟な働き方や積極的な休暇の取得を推奨しているんだ!
心の健康やプライベートの充実まで考えられた働き方であれば、幸福度も上がるのは理解できるね。
どうすれば日本もワークライフバランスのとれた社会になる?
幸福度を上げるには
難しい問題ですよね。
そもそものお国柄が違うから仕方ない!と言えば、それで終わってしまいます。
しかし、フィンランドの働き方や考え方から学び、活かせることは多いはずです。
会社自体の仕組みや勤務形態を変えることはできませんが(経営者ならできますが)、自分の思考を変えることはできます。
- 転職した
- 効率的な働き方を追求した
- 家での過ごし方を見直した
- 個人で稼ぐ仕組み作りを勉強し始めた
- 家族との時間を最優先した
現在夫婦2人で生活していますが、家での過ごし方もフィンランドに習って実践してみました。
そのおかげで家事が随分楽になりました。
詳しくは>>共働き夫婦の家事役割分担【ストレスを溜めない夫婦円満の方法】
まとめ
一言に「幸福度」と言っても、幸せの感じ方や基準は人それぞれ。
何に幸福を感じるかはその人次第。
人それぞれだからこそ、考え方や感じ方、捉え方ひとつで幸福度はあげることが出来ます。
幸福度が62位であっても、私は日本が好きです。
四季折々の自然が美しく、平和で安心して暮らせる日本に生まれて幸せだと思っています。
well-being(ウェルビーイング)という考え方を、仕事や普段の生活の中にも取り入れてみませんか。
幸福度はたった今からあげることができます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。